◎市長(
桜井勝延君) 平成27年第5回
南相馬市議会定例会が開催されるに当たり、
南相馬市
パブリックコメント手続条例についてを初め、議案49件、報告3件を提出いたしました。
提出議案の説明に先立ち、本市の復旧・復興の
進捗状況及び6月
市議会定例会以降の市政について、お渡ししております資料のとおりではありますが、その主なものを御報告申し上げます。 初めに、
避難指示解除準備区域等における夏季の
特例宿泊についてでありますが、7月18日から8月31日までの45日間実施したところであり、小高区で357世帯1,077人、原町区で103世帯380人、合わせて460世帯1,457人の方の
申し込みをいただきました。 また、
避難指示解除準備区域等における
準備宿泊についてでありますが、8月31日から11月30日までの3カ月間、ふるさとへの帰還に向けた
準備宿泊が実施されます。8月20日から受付を開始しており、8月31日現在、小高区で332世帯885人、原町区で95世帯313人、合わせて427世帯1,198人の
申し込みをいただいております。 次に、復旧・復興に係る
市民説明会の開催についてですが、
避難指示区域内の市民を対象とし、内閣府、復興庁、環境省及び福島県同席のもと、8月20日及び22日の2日間開催いたしました。説明会には合計で、172人の市民の皆様に御参加をいただき、生活圏の除染や
被災家屋の解体を初め、復旧・復興に係る
各種施策の
取組状況を説明し、
意見交換を行いました。出席者の皆様からは、除染の完了の見通しや
準備宿泊時の
郵便配達の実施などに関する意見が出されたところであり、引き続き、国や県などとの連携を密にしながら着実に進めてまいります。 次に、市外で
避難生活を送る
南相馬市民との懇談会についてですが、市外に避難されている
避難指示区域内の市民を対象とし、8月29日・30日及び9月5日・6日の4日問、宮城県や東京都、新潟県など1都10県26会場において開催いたしました。懇談会では、
避難指示区域内の復旧・復興に係る
各種施策の
取組状況や
準備宿泊の実施について御説明し、出席者の皆様との
意見交換を行いました。出席者の皆様からは、除染の終了時期や片付けごみの回収期限、避難指示解除後の放射線被曝対策などの意見が出されたところであり、引き続き、国や県との連携を図りながら課題解決に向けて取り組んでまいります。 次に、生活圏に係る除染の
進捗状況についてですが、6月
定例会での報告以降、新たに鹿島区上真野地区で未実施であった浮田、車川、岡和田、牛河内、横手、白坂、角川原、鹿島地区の寺内、塩崎、鹿島、西町及び原町区高平地区の上北高平において、事前調査、事前モニタリング及び除染作業を進めております。今後は、原町区高平地区の残りの地区を初め仮置場の確保ができた地域について、順次除染作業に着手してまいります。 次に、農地に係る除染の
進捗状況についてですが、農地除染のうち農業用水路の除染については、8月末日現在の進捗率は94%となっており10月末までにほぼ完了する予定です。また、農地除染については、5月以降、地元復興組合の作業員数が減少し、除染の進捗も目標を下回ってきたことから、平成27年秋野菜作付の意向を確認し、作付する旨の回答をいただいた農地及び来年の水稲作付に向け代かき事業を行う水田について、優先的に除染を行っております。なお、8月末日現在の農地の進捗率は61%となっております。 次に、平成30年に本県開催が内定しておりました第69回全国植樹祭についてですが、8月6日に開催されました公益社団法人国土緑化推進機構理事会において、本市をメーン会場として正式に決定されました。今後は、福島県実行委員会と調整を図り、この全国植樹祭を通して全国からの支援に感謝の気持ちを伝えられるよう努めるとともに、大震災と原子力災害からの復興と、緑豊かなふるさと再生に向けて大きなシンボルとなるよう進めてまいります。 次に、福島浜通りロボット実証実験(第1号)についてですが、8月7日、下太田工業用地が「福島浜通りロボット実証区域」の第1号として決定されました。これを受けて、8月12日、下太田工業用地において、国・県・市の関係者と報道陣が見守る中、マルチコプターを使用した実証実験が行われました。福島浜通りロボット実証区域事業は、国のアクションプランであるロボット新戦略に位置づけられており、本事業は、イノベーション・コースト構想の一つであるロボットテストフィールドの実現に密接な関係を持つ事業と考えております。 今後、他の実証区域候補地も提供し、国・県と連携を取りつつ、実証事業を進めながら、イノベーション・コースト構想の実現を推進してまいります。 次に、平成27年度福島県総合防災訓練についてですが、8月30日、雲雀ヶ原祭場地をメーンに市内4会場において、福島県、
南相馬市、相馬地方広域消防本部主催のもと、実施いたしました。 訓練には、市民、関係者を含め約1,700人の参加をいただき、災害時の応急対策の円滑かつ的確な実施による地域防災体制の確立を目的に、地震による火災や津波、原子力災害を想定した訓練や全市民を対象に防災行政無線やエリアメールなどを利用して身を守るための安全行動をとる大規模な一斉防災訓練(シェイクアウト訓練)を行い、防災意識の高揚を図りました。 最後に、防災集団移転促進事業の
進捗状況についてですが、防災集団移転促進事業における20キロメートル圏外の移転元の土地買い取りについては、平成27年9月1日現在で749人と契約を行い、買い取り筆数4,221筆、買収面積は262.3ヘクタールとなっております。また、20キロメートル圏内については275人と契約を行い、買い取り筆数1,182筆、買収面積は47.3ヘクタールとなっております。今後も順次、契約手続きを進める予定です。 移転先については、計画していた21地区の全ての住宅団地において宅地造成に係る工事が完了し、9月1日現在304区画のうち300区画について分譲契約を行っております。また、154区画において引越しが完了し、移転者の新しい生活が始まっております。 続いて、本日提出いたしました議案について御説明申し上げます。 議案第107号から議案第120号までの条例の制定・改正については、関係法令の改正等により必要な改正等を行うものであります。 議案第121号から議案第135号までの議案15件については、一般会計を初め、平成26年度各会計の歳入歳出決算について、
監査委員の意見を付し、その認定を求めるものであります。これら決算の内容については、それぞれ決算書及び決算附属書類に示されているとおりであります。あわせて、議案第132号については、
水道事業会計未
処分利益剰余金の処分について、議案第134号については、
工業用水道事業会計未
処分利益剰余金の処分について、地方公営企業法第32条第2項の規定に基づき、議決を求めるものであります。 議案第136号 平成27年度
南相馬市
一般会計補正予算については、復興・再生に向け直面する課題に対応するために必要な経費など、緊急に対応が必要な予算を措置するものであり、これらに要する財源として計上したところであります。事業の概要については、予算主要事業説明書に記載のとおりでありますが、主な内容といたしましては、放射性物質に汚染された、ため池内の土砂等の拡散防止対策のための調査を行う事業を初め、小動物による汚損等の被害を受けた住宅の獣害拡大防止事業、未給水区域等における安全で安心できる飲用水等の確保を図るため、震災により給水施設が 使用不能となった市民に対しての深井戸整備経費の補助金、本市を拠点に生活する他市町村の原発避難者と市民の相互交流を促進するため、交流拠点施設を整備する事業主体に対しての補助金、子育て支援のため、原町さくらい保育園を平成28年4月に再開するための準備に要する費用などを計上いたしました。この結果、56億4,842万2千円を増額し、補正後の歳入歳出予算の総額を977億5,787万5千円といたしております。 議案第137号から議案第143号までの各特別会計補正予算については、それぞれの目的に応じた事業を実施するための所要額を計上したところであります。 報告第11号 平成26年度
南相馬市
一般会計継続費精算の報告については、
地方自治法施行令第145条第2項の規定により、平成26年度において継続年度が終了した継続費について精算したので報告するものであります。 報告第12号 平成26年度決算に基づく
健全化判断比率及び資金不足比率の報告については、地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項及び第22条第1項の規定により、
監査委員の意見を付し、報告するものであります。 報告第13号
専決処分の報告については、
地方自治法第180条第1項の規定に基づき、
工事請負契約変更の締結2件、損害賠償の額の決定及び和解について1件の計3件を
専決処分いたしましたので、同条第2項の規定により報告するものであります。 以上、
提出議案の大要について御説明申し上げましたが、詳細については、御質疑に応じ、または委員会において御説明申し上げますので、御審議の上御議決を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(平田武君) これをもって
提案理由の説明を終わります。 以上で本日の日程は全部終了いたしました。 お諮りいたします。明9月8日及び9日は議案調査のため、それぞれ休会といたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(平田武君) 御異議なしと認めます。 よって、明9月8日から9日までの2日間は休会することに決しました。 次の会議は9月10日、午前10時から開くことといたします。 本日はこれをもって散会といたします。 午前10時34分 散 会...